その窓を開いておくれ



その窓を開いておくれ それだけでいい

「愛しているよ」と叫んでも
摩天楼じゃとどかない

はるか彼方のテラスに揺れる
君を瞳(み)つめて両手を広げ
せめて想いは はばたいた

小さな窓から覗いてる
その世界が君のすべてでいいのなら
なんにも言えないけれど

ガラス越しじゃこの街の
香りも味もわからない

君は守られてダメになるよ
君が守られてダメになるよ

君がゆうほど世の中に
いけないことは多くない

その窓を開いておくれ それだけでいい


あの日papaを酔い潰し
路地裏に駆け込んだネ

追いすがる連中をかわすまで
ずっと握りしめてた小さな手の
ふるえたぬくもり忘れない

その窓を開いておくれ それだけでいい

もう一度 もう一度だけでいい
あの日の勇気をみせてくれ

その窓を開いておくれ それだけでいい

テラスの君は泣いているの それとも笑ってる
きっと君も泣いている

その窓を開いておくれ それだけでいい
それで君を連れ出せる
その窓を開いておくれ それだけでいい