Vol.14  1986.9
#1



DRASTIC "MODERN TIME" TOUR
信頼感とプレッシャーでいいステージをつくる。

 今回のツアーが終わって強く感じたのはやっぱり僕はライブが本当に好きなんだっていうことです。
4月27日の西武球場の野外ステージからスタートして、東京の8DAY'S LIVEまで全部で56本、この間あまりテレビに出なかったから、もしかしたら、物足りなく感じている人もいるだろうけど、実際、ツアーに入ってしまえば、ライブをやってる間はテレビとかは出来ないっていうのが本音です。
やっぱりライブに集中できなくなっちゃうっていうのがありますから。
もちろん、これから新曲も出すし、テレビにもどんどん出ていきます(笑)
 さて、今回の"DRASTIC MODERN TIME TOUR"は僕もメンバーも、そしてスタッフも含め、いろんな意味でみんなが成長したツアーだったと思います。
 特にサウンドに関しては僕も積極的に発言したし、メンバー同志意見を出し合ってきた。
オリジナル曲も、昔のままではもう出来ないっていう曲もあったし、あと、ステージを重ねていく段階でこういう風にしようとか、こう変えていこうとかやりましたね。
 それはステージングそのものにも言えることで、サウンド、アレンジを変えたら照明もこういう風にしたいとかね。
スタッフももちろん、やっていくうちに、いろんなアイディアが出てきた。
 いつもそれは言えることなんだけど(ステージに)慣れちゃったりとか、緊張感がなくなったらやっぱり僕達はもちろん、お客さんも絶対おもしろくないと思う。
 僕を含め、メンバーも日頃意識を持ってステージに立ってきたということもいえます。
その中で、どんどN新しいアイディアも生まれてきました。
 だからと言って、すべてが100%満足したということでもありませんけど。
例えば、演奏してみて、「あー、これはちょっと違うなあ」とか、逆にアレンジを変えてやったんだけどよくなかったと思う曲もあった。
その場合は、次のステージで手直ししていったりもしました。
 そういう意味では、今回、ひとつだけやり残したことがあります。
それはどういうことかというと、アレンジ面でちょっとジャズっぽいもの、リズムはロックなんだけどもうひとつそのサウンドの上にジャズっぽい音をかぶせたアレンジにしようと思ったんだけど、やっぱり難しかった。
 僕達の技量とかもあるし。
沢井(原兒)さんは、その点、ずっとジャズをやっていた人だから充分にやっていけたと思うけど、何か僕らが付いていけなかったっていう無念さは残りました。