Vol.22  1988.3
#2


BACK TO ZERO
吉川晃司の新しい挑戦が始まった。
ENDLESS ROCK'N ROLL、もっともっと大きな夢を私達に見せてくれるに違いない。



"吉川晃司"としてのLAST LIVEが終わった。
日本武道館の5月6日と9日の2日間、アリーナセンターステージ、あたかもその4角の舞台は(正確には八角形か)はメイン・イベントでリングに上がるファイターの栄光のリング。
華麗でエキサイティングな吉川晃司のFINALの瞬間でもあった。
 4月頃からささやき出されたウワサに晃司は、その"リング"からきっぱりとメッセージを贈ってくれた。
「何も心配することはないヨ!!」……と。
だから少しの間、休む僕を信じていて欲しい……"吉川晃司"としては自分なりに、この4年半でやることはやってきた……これは従来のインタビューの中にも出て来た。
 デビュー以来、よく言われる"人の何倍もの速さで駆けてきた22才"、そのスピードが一体全体、いか様のものだったかは、やはり生身の本人吉川晃司が絶えず自分との闘いの中で、葛藤を繰り返しながら問い続けてきた命題なのかも知れない。
屈強なバネのように鍛え上げられた肉体がやはり、その強靱なパワーが瞬発力を徐々にスリヘラしていった事は確かだろう。
だから、ごく普通に次への跳躍に備えインターバルをとるのも自然の理……
この THE DAY AFTER……武道館の後の晃司については先にヤング5月号でインタビューした。
まだ「QUESTION TOUR」中の4月14日に釧路から札幌移動、宿泊先のホテルで夕方に行ったもの。
この時点では回りが考える程にその後が具体的に語られるということはなかったかも知れないが、例え晃司本人の頭の中で、ある程度の部分、青写真が出来あがっていたとしても、それは言葉に表現出来るまでには描きあがっていないとするのが正直なところに相違いない。
 「具体的にはまだ何も考えてないんだよね」が本音でもあり、その時点での心境だったと思う。
武道館のステージからも、だから「僕を信じて貰って間違いはないヨ!!」の言葉になって出たのかも知れない。
いずれにせよ、晃司が話してくれた、"現在の心境"を先に届いたヤング5月号とダブル部分があるが、とにかくお伝えしたい。