TAKE IT EASY Monologue
#3


 例えば、彼の一生の夢はダイヤモンドを手に入れること。
 その夢のために走り続けている途中、
大きなエメラルドを手に入れることができた。
 第三者から見れば、こんな素敵なことはない。
もう、大騒ぎさ!
しかし、彼にとっては、ダイヤモンド以外の物は、
エメラルドであろうが、サファイアであろうが、
少しの価値もない物になる。
 自分自身の中で"素敵な夢"に対する
違う価値観を見つけ出すことができれば、
エメラルドで十二分に優雅な生活を送ることもできるはずだけど。
 やっぱり、彼はエメラルドを海に投げ捨てて、
ジーンズ1枚で走り出す。
 ダイヤモンドを求めて。
 Yujiって、そんな奴なんです。
 僕が生まれて初めて憧れた男、
Yuji Tamikawa。