TAKE IT EASY Story
scenario #23

走る裕司のサイドカー
     走るサイドカー。駆けるかえで。
     緑の山の中腹を走る道路。
     カーブにさしかかり、ブレーキングするが、制御できない。
     道路を外れて、脇の丘にポーンと飛びこむ。
     丘に放り出される裕司。
     が、立ち上がる裕司。
裕司  「やっちゃった」
     コートの汚れをはたき落とす。
     しかし、クラクラ−−。
     また、倒れこむ。
     裕司の頭から血が流れ出す。

     <フラッシュ>つみきが駆けて来る。

裕司  「つみき、……大したカンだな……だけどしんどいぜ、
      スターってのは死ぬまで絵になってなきゃいけねェンだ」
     裕司、じっと空を見上げたまま。
     そして、目を閉じる。



     陽が暮れ、夜空。
     夜空の彼方に小さな光、それがどんどん大きな光となって−−。


裕司の倒れた丘
     倒れている裕司の上空に、ゆっくり円盤の光の洪水が舞い降りて
     くる。

     その圧倒的な光で、やがて画面は純白になる。


ニューヨーク
     白の画面から一転して黒の画面になる。
     ノックの音。
女の声 「(宇宙人のような声)COME IN!」
     ドアが開く。
     裕司−−のような男が立っている。
女の声 「YOU'RE NAME PLEASE?」
     男、アップになる。吉川晃司−−
晃司  「MY NAME IS KOJI KIKKAWA.
      A SINGER FROM JAPAN」
女の声 「OK!SING YOUR SONG」
     晃司はほほえむ。
     中に入る、そこは、ニューヨークの街。
     戸がバタンと閉まる
     晃司の歌『MODERN TIME』が始まる
     橋をジョギングする晃司
     地下鉄の晃司
     外人3人と仲良くなり一緒に歌う晃司
     ライブハウスから外人3人と出て来て、バイバイ

     そこから以下タイトルローリング
     タイトルローリング終わって
     「ストロベリーフィールド」の看板でカメラが止まる
     FOREVER−−
     KOJI KIKKAWA−−
     とスーパー出て     (F・O)