■ 1986.5 K2
白黒モノクロームのコムデギャルソン達が
いつもより
少し強めのオーデコロンを香らせて
カラフルに背伸びした トライアングルグラ
スに 小指をたてる。
ストレートLong Hairが、いやみに清潔っぽ
く銀色に光ってる。
灰皿はタバコを1本ふかすごとにかえられ、
コースターはいくらぬれてもほつれないよう
に、made in プラスティック→マニキュアに
よく似合ってるネ。
でも僕は、1枚1枚はがしてしまうのが楽し
みなのに。
それに、何杯飲んだかわかりゃしない。
何の共通点もない、はやりのModern Pops
メロディアス BGM(なんのこっちゃ)
酒に酔って目がまわる前に、
耳がつぶれそうだヨ。
白黒モノクロームのコムデギャルソンに、白
黒モノクロームの「いわゆるCafe Bar」
無機質な新鮮さは、もうどこにも見あたらない。
もうつまらない。
つまらない……。
やはりあまりにも非人間的Artisticは
人間には似合わないのかもしれない。
ただ、一時的の驚きとめずらしさだけで。

ウイスキーをねかせる樽を
ひっぱがしてBarのフロアにする。
吸いかけのシガーは
落っことして踏みつけりゃいい。
1人1人オリジナリティーあるスタイルで、
ジャケット着たりぬいだり、ビール飲んだり
かけたり、トイレにこもったり、笑ったり。
後ろの壁がさみしけりゃ、落書きすればいい。

「いわゆるCafe Bar」はもう沢山だ。
「WoodyなClub」がいい。
………。