Vol.18  1987.6
#6

食事の席で盛り上がるのは、やっぱり女の子の話

 共演してる連中とは、夜一緒に食事に行ったり、ワイワイガヤガヤとやってた。
アンディー(ビクター役)は、アメリカのミュージシャンだからね。
音楽のことなんかも話した。
彼の場合、ロックン・ロールっていっても、アメリカン・ロックみたいな、僕の全然好きじゃないタイプの音楽をやってる。
僕如く「イヤー、そんなのは絶対クサイ!」彼如く「イギリスの音楽は人間ぽくなくて、冷たくて面白くない!」とか言いあってた。
 あと、日本の女の子の話。
彼等は日本に対して、やっぱりそっちで見てる映画の影響が強い。
黒沢映画の『乱』とかね。
そこにある、"男は亭主関白。女は黙ってろ!女子は亭主が家に帰ったら、三つ指ついて「お帰りなさいませ」と言う"−−そういうのを想像してる。
「日本の女は、今でもそうなのか?」って聞かれたら、「いや、そんなことはないよ」って答えた。



夜遊びして騒ぐのは、六本木ぐらいでいい!

 夜、仕事はなし。
でも、夜遊びなんてほとんどしなかったね。
ディスコに1回、ピアノバーに1回行ったきり。
あとは、ハービーちゃん(写真集のカメラマン、ハービー山口さん)もいたし、ホテルのBarで飲んでた。
休みの日っていっても、プロモーションビデオ(『MARILYNE』)を撮ったり、写真集だとか、コンサートのパンフレットの原稿だとか、いっぱいあったから……。
 それに、あんまり騒ごうと思わなかったし。
ニューヨークに行った時とかもそうなんだけど、海外に行って騒いだ、とかいうのはあんまりないんだよね。
騒ぐのは、六本木ぐらいでいいです。



その時、日本に帰って来たことを実感したんだ。

 2カ月間イタリアに行って、自分自身にプラスになったこと?
うーん、いっぱいあるんだけど、やっぱり一番大きかったのは、プロっていうものに関しての意識だね。
 成田に着いた時に、見渡すと髪の毛の色がみんな真っ黒なの。
むこうでは、髪の毛の色が金の奴も赤い奴もいてカラフルじゃない?
だから、その、皆んな黒いのを見て"空気が重いな"と思って。
その時、「日本に帰って来たんだ」って実感が湧いた。