ユー・ガッタ・チャンス Story
scenario #15

[75]南の島(グアム)
     岩の上で、朝焼けの海をボンヤリ見ている裕司。
        ×  ×  × 
     海面にプカプカ浮いている裕司。
     元気がない。



[76]浜辺
     流木の上に寝そべっている裕司。
裕司 「……(無気力)」
     そんな裕司をのぞき込む顔が二つ。
     セリカとターボである


[77]ジャングル
     渋る裕司をせきたてるように案内するセリカとターボ。
     家畜小屋を通り自分たちの家にたどりつく。
     家族達に歓待される裕司。
     ようやく笑いが少し戻ってきた。
        ×  ×  ×      
     歓迎がわりに開かれた闘鶏を見物する裕司。
     激しく闘う鶏。
     傷つけられても何度も何度も敵にいどんでゆく。
     羽ばたき−−。攻撃的な鳴き声−−。
裕司 「……(凝視する)」
     裕司の中の眠っていた闘争心が目覚めはじめる。



[78]海辺
     ウィンドサーフィンの練習をボンヤリ見ている裕司。
     その前にサーフボードの一式が投げ出される。
裕司 「!?(振り返る)」
     関川が笑いながら立っている。



[79]ホテル内レストラン
     再会を祝して乾杯をする。
     裕司、関川、セリカ、ターボ。



[80]海
     関川にコーチを受けながらウィンドサーフィンの練習を
     している裕司。
     恐る恐るといった感じだが、何度も海に落ちてしまう。
     気持ちがなえそうになる裕司だが、間島の言葉を思い
     出す。
間島の声 「一人で挽回できると思ってるのか。やれるものな
     らやってみろ」
     裕司の負けじ魂がよみがえる。



[81]ドッグレース会場
     獲物を追って懸命に駈ける犬達。
     そのひたむきさ−−。
合田の声 「お前、やる意味だとかどうだっていいんだよ。面白
     いなァと思ったら、やればいいんだよ」
裕司 「……」
     裕司の血がたぎってくる。
     後ろの席でニヤッと笑う関川。



[82]浜辺
     ランニングをしている裕司。
     ただひたすら走る、走る−−−。
ファンの声 「私は裕司の汗が好きです。歌が好きです」



[83]関川の作業所
     ウィンドサーフィンのボードを作っている関川。
     元板をけずり、バランスを見て−−−、
     段々とサーフボードらしく仕上げてゆく。


[84]小高い丘
     裕司、うさぎ飛びで上がってくると、グアムの街並、海が
     一望に広がって見える。
     こころよい汗。
     (裕司を励ますように)
間島の声 「お前は光なんだよ」
夕子の声 「あなたもめちゃくちゃな人ね」
モニカの声 「裕司君、自分を大切にね」



[85]関川の作業所
     徹夜の作業−−。ようやくサーフボードが仕上がる。
     満足そうな関川、グイッとビールをあおる。
        ×  ×  ×      
     モーターボートにサーフボードを積み込む。
     関川、時計を見てエンジンをかける。